カミツレ新聞 2025年5月号
カモミール、土づくりから心を込めて
皆さま、お元気でいらっしゃいますか。
今年もまた、カモミールの季節がやってまいりました。
華密恋の原料となるジャーマンカモミールは、長野県北安曇郡池田町にある自社農園のほか、岐阜県大垣市、長野県佐久市、岩手県野田村、宮城県加美町、島根県太田市など全国各地の農家さんのご協力により丁寧に育てていただいています。それぞれの土地の気候や土の特徴に合わせながら、生産担当の降籏(ふりはた)が一つひとつの圃場に足を運び土づくりから栽培、収穫、乾燥に至るまで、現地の皆さまとともに心を込めて取り組んでおります。

カモミールの栽培は、自然との会話のようなものです。秋に苗を育て、ひと株ずつ手作業で植えつけます。冬の間は地上ではほとんど成長が見られませんが、土の中では根がしっかりと張っていき、そして春の訪れとともに背丈をぐんぐん伸ばし、やがて白い花を咲かせてくれるのです。開花の時期は地域によって異なりますが、たとえば岐阜県大垣市では四月下旬ごろ、長野県池田町では五月中旬から、東北では六月に見ごろを迎えます。
咲いたカモミールの花は、夕方になると白い花びらをそっと閉じ、翌朝にはふわりとまた開きます。そんな様子がとてもかわいらしく、つい見入ってしまいます。なかには朝になっても花を閉じたままの“寝坊助カモミール”もいたりして、思わず笑ってしまうような、微笑ましい光景も広がります。 また、カモミールは整腸作用などもあるといわれており、乾燥して粉にすれば、パンやスープなどのお料理にも活用していただけます。暮らしの中にそっと寄り添う、そんな植物です。
私たちは、こうして丁寧に育てられたカモミールを原料に、長野県の自社工場で独自の「カミツレエキス」を抽出しています。とくに薬用入浴剤は、カミツレエキスだけを使用した非常に濃厚な処方です。その他のスキンケア商品も、エキスをぎりぎりまで配合し、保湿力や肌へのやさしさを大切にしています。
そして現在、新商品の開発も進み、パッケージデザインを検討しています。仕上がりも今からとても楽しみです。 五月には原宿駅近くでのイベント参加も予定しております。新パッケージのお披露目もできるかと思いますので、ぜひ足を運んでいただければ嬉しく思います。
いつも華密恋をご愛用くださっている皆さまに心より感謝申し上げます。これからも自然とともに、ていねいに。人の手のあたたかさを大切にしながら、ものづくりを続けてまいります。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。